2003/10/6(Mon)〜10/11(Sat)
九州ツーリング

10/9 八代〜長崎くんち祭り

朝ご飯!


 さ ピピピ…という携帯のアラームで目が覚めた。時刻は5時まだ暗い。眠い目をこすりながら、隣で寝ている人にチョイと気を使いながら身支度を済ませる。そして5時30分、出発。ここからは三角まで1時間弱だ。余裕、余裕。フェリーは1日6便。朝の出勤に利用する人もいると思うから、始発は多分7時頃だろう。そう思うといきなり腹が減ってきた。うーんよく考えれば昨日、阿蘇でバーベキュー食べてからまともな食事はしてない。そんな時、三角に向かう途中のR266沿いにジョイフル(ファミレス)を発見した。一旦通り過ぎたものの、しばらく食事の出来そうなところは無さそうだ。迷いに迷って戻った。多分、九州のジョイフルだから何か九州っぽいメニューがあるに違いない。何となく淡い期待を胸にジョイフルの扉を開けた。

 「いらっしゃいませ」地元のジョイフルと何ら変わる雰囲気は無かった。早速メニューを開く。見慣れたメニューだった。そう、ご当地フードはゼロだった。なら、思いっきり食ってやる!そう心に決めてメニューを見ると豚カツがオイラを呼んでいた。しかも下には「たれはお好みで、みそダレにも変更できます」なにぃ〜味噌だとぉ〜愛知から遙々九州まで来て味噌カツか…そう思ったら途端に食いたくなった。「すいませーん」店員を呼んで注文した。「カツ御前一つ…たれは味噌でお願いします」店員は困った顔をしていた。「えぇっ?みそですか…?味噌じゃなくって"みぞれ"なんですけど…」驚いてメニューをよく見たら"みそ"…じゃなくって"みぞれ"だった。悲しかった。「じゃ普通で良いです」そりゃ考えてみれば名古屋のジョイフルならともかく、九州のジョイフルに味噌カツがあるわけなかった。

三角フェリーへ向かう!だがしかしっ!

 そんな訳で一気にカツを平らげ、満腹の余韻に浸っていた。コーヒーもゆっくり飲んで大満足!地図を見ながら時計をなにげに見ると、6時15分を過ぎていた。んんっ?そろそろ行かねば…慌ててジョイフルを後にした。ジョイフルから三角までは10キロちょっと。6時40分には三角フェリー乗り場へ到着した。チケットを…と思い、時刻表を見ると、なんと始発は6時30分だった。ありゃ、じゃ次は…9時だった(爆)せっかく朝早く起きて完璧だと思ったのに、ジョイフルのコーヒーが余分だった。仕方ない、他に方法を考えよう。地図を広げプランを練り直した。すると、発見!チョイと大回りになるが天草を通り上島、下島へ渡り下島の北、五和からフェリーが出てるじゃないか…ざっと距離を計算すると80キロ前後、これなら9時前にフェリーに乗れる。しかもこちらからのフェリーは三角からの1時間の半分、30分で島原に渡れる!よし出発だ!早速フェリー乗り場を後にした。

三角フェリーへ向かう!だがしかしっ!

 朝日を背に海岸線をひた走る。天草は天草五橋と言って連なる橋で九州本土と結ばれている。しかも天草パールラインと呼ばれ、ツーリングには最高の道だ。うんうん、朝から気持ちの良いツーリングだ。ペースも自然と上がる。気持ちよく走ってると、ふと思った。ガスが無い…そうだ、リザーブだった。そう思うと途端に不安になった。時刻は7時前。田舎のスタンドはまだ開いていない。焦れば焦るほどペースは上がった。そして、焦りはルートにも影響を及ぼした。北の海岸線を走るつもりが南の大回りのルートに来ていた。焦った。でも戻ることはもう出来ない。結局、地元のおばちゃんの経営するスタンドをやっとの思いで見つけ、取りあえず給油。地図とにらめっこだ。でも結局、戻るより進む方が得策っぽい。徐々に増える出勤の車に囲まれながら下島を目指した。

 下島へ渡る頃は8時近くなっていた。この辺りは小、中学校も点在する。つまり通学ラッシュ&通勤ラッシュにぶち当たってしまった。こんな所で渋滞してる場合じゃない。仕方ない、あわわ…な、すり抜けで渋滞をパスし何とか下島へ渡ることが出来た。ココまでくれば大丈夫、漁師町の点在するR324を北上。8時30分、島鉄フェリーのある鬼池港へ到着した。そして、時刻表…結局次のフェリーは9時だった(爆)まあ、三角で2時間30分待つより良かっただろう。でもひたすら走ってやっとの思いで着いたのに、ちょっと悲しかった。仕方ないのでフェリー乗り場でしばらく待つことに。缶コーヒーを飲みながら地元のおばちゃんの経営するおみやげ屋をプラプラ見て回った。でもコレと言ってめぼしい物もなく…漁師町のおみやげって干したタコ位しかないのね…

島原へ行くぞっ〜かっきーと合流〜諫早

 しばらくすると乗船が始まった。いよいよ島原だ。かっきーの実家に電話を入れる。そう、島原でかっきーと待ち合わせなのだ。そして、待ち合わせ場所を島原の北、愛野町の愛野展望台に決めた。30分の船旅もあっという間に終わり、島原上陸!指定された愛野展望台を目指しR251を北上する。小浜温泉を過ぎ、気持ちの良い海岸線を北上し、しばらくすると急激な登りに変化する。千々石(ちじわ)を過ぎ、小浜温泉を見下ろす高台に愛野展望台を発見!駐車場へ向かうとかっきーのビューエルが止まっていた。そして何となく懐かしいかっきーの笑い「ひーひーひーひーひー」

 しばらく休憩し、隣に止まってたSRXのカップルに挨拶。なぜか彼女のSRX250がエンジンが掛からない。初期型かあ…かなり年代物だ。彼氏のはSRX600。仲が良いねえ。彼氏はしばらくセルを回し続け、休憩し、またセルを…プラグとか点検した方が良さそうに見える。でもひたすらセルを回し続ける彼氏。そして粘り勝ち!やっとエンジンが掛かった。廻りに安堵の空気が流れた。コレでオイラたちも出発できる。

 SRXカップルとしばらく一緒に走り諫早へ向かう。SRXカップルは雲仙の農道へと消えていった。愛野から諫早へはそんなに時間も掛からない。30分ほどで諫早駅へ。今日は一応このツーリングのメインとも言えるくんち祭り見学の日だ。長崎市内の混雑を予想し、諫早駅にバイクを止めて電車で長崎へ向かう。各駅停車は30分に1本。一番早い電車は特急だった。仕方なく300円余分に払ってごーぢゃすな電車の旅だ。かっきーはさっそく駅のホームでビールを買い、オイラに1本差し出す。おいおい、オイラはまだ、要らないってば…でもかっきーは「まあ、帰りには抜けるし…」とか言ってグイグイ飲んでいる。オイラも躊躇しながら一口飲んだ。正直、美味かった(爆)ほとんど一気に飲み干し、マッタリしているとかっきーが更に缶チューハイを2本買ってきた。さすがにソレは断った。するとかっきー、笑いながら飲み干した。昼間っからよく飲むなあ。

諫早から電車で長崎へ

 そして、しばらく待つと電車が到着した。社内はアホかと思うくらいごーぢゃすだった。本革シートに深々と腰を下ろし、床は高そうな木で市松模様になっていた。かっきーの話では鉄道マニアの中ではいわゆる「やり過ぎ」で「不人気」な車種だそうだ。うん、そう言われてみれば、やり過ぎ…とも思える。でも300円でファーストクラスの雰囲気、悪くは無いね…

長崎観光!くんち祭り〜

 30分ほどして長崎に着いた。駅にはくんちに奉納される山車が飾られていた。雰囲気満載だ。駅を出て路面電車の駅へ向かう。そう、長崎は路面電車天国だ!1回大人100円!この解りやすい運賃体系、乗ったら100円。立派です。長崎駅からいくつか駅を越えて長崎のメインの商店街へ向かう。ここでかっきーのおばさんと合流する予定になっている。ちょうど山車が商店街の中央でクルクル回っていた。思わずカメラを構える。重さ200キロとも言われる山車を一人で担ぎ、クルクル回る。たくさん廻った人が偉いそうだ。入れ替わり立ち替わり、廻る廻る。廻ると歓喜の拍手!さらに廻る。しばらく見物しているとかっきーのおばさんがやってきた。おばさんは長崎市内で30年に渡りスナックを経営している。身なりも清楚でおばさんと呼ぶには失礼な感じ。あえてココではお姉さんと呼ばせていただく。お姉さんと挨拶&自己紹介を済ませくんち祭りの説明をしていただいた。山車のこと、町内が全勢力で山車を作り、この祭りに命を懸けている事…さらに長崎人の見栄っ張りな性格を見事に表し、集金(お布施、お賽銭)する、いわゆる長崎の経済に素晴らしい功績を残している由緒正しい祭りである…などなど。いやあ、どこの祭りも見栄と金なんですね(笑)

長崎観光!美味しいチャンポンを頂きっ

 しばらく商店街を見て回り、長崎のメイン?チャンポンを食べに行くことに…。商店街のごった返しから一本外れた路地にその店はあった。「平和楼」何だか高そうな佇まい。エレベーターで上に上がるトコなんか更に高そう…店にはいると色紙のオンパレード。有名人も食べに来てるみたいですねえ。中国系のおねえさんに案内されテーブルへ。メニューを見ると…あれっ?チャンポン750円…安いじゃん。取りあえず安心。チャンポン、皿うどん、水ギョーザ、そしてビールを注文。やっぱりビールなのね…。まずはビールで乾杯!かっきーの性格の話やら、結婚の話とかやら、はたまた、商売の話までいろんな話で盛り上がりましたねえ。長崎市内で30年もスナックを経営する苦労話、いやいや、苦労と言うより楽しいお話、実に有り難いお話を頂きました。この場を借りてお礼、お礼。

長崎観光!集金の行列?

 美味しいチャンポンも頂き、そろそろ出撃です。「お金は私が払うから…」お姉さんは譲りません。ココは有り難くごちそうに成ります。有り難うございました。店を出て商店街に戻ると大名行列さながらの賑わい。「ここからお賽銭を投げるんだよ」と教わって小銭を準備、馬に乗った武士の後に続く続く、華やかな着物をまとった女性や山高帽をかぶった明治の紳士、子供まで、300〜500人は居るでしょう。その列が過ぎるまで30分ほど掛かります。しかも、15メートルおきに賽銭箱を持った男性、引き車はやはり賽銭箱、御輿もなぜか賽銭箱。しかも遠くからお賽銭が投げられるように賽銭箱の上には旗が…旗めがけてお賽銭を投げ、旗に当たりポトンと賽銭箱にお金が落ちる…それがいくつも来るもんだから、辺りはお金が飛ぶ飛ぶ!下に落ちたお賽銭は子供が拾う…いやあ、素晴らしい経済効果ですな。一体いくら集まるんでしょう。お賽銭って事は税金もかからないだろうし…複雑ですね(笑)

 大名行列も無事過ぎ、しばしコーヒータイム。ココでも商売の話をいろいろと…何か、商売の話ばかりでしたね(笑)しばらく休憩し、飲屋街を抜け福砂屋本店へ向かいます。ちなみにお姉さんの店がすぐ近くだと言うこともあり、チョイと拝見することに。「スナック鷹」年代を感じるいかにもスナック!っぽい扉を開けるとコレまた年代を感じる内装、いや、でも何となく古臭さがない。何でだろう?しばらくして気づいた。棚のボトル、バックバーの鏡、照明、もちろんテーブルや什器備品まで、綺麗に磨き上げられているのだ。30年商売を続けられるというのはこう言う事か…お客様に対して、お店に対して、お酒や商品に対して…ちゃんと真面目に向き合って手を抜くことなく、ずーっと同じように続ける…いわば飲食の基本と言える。でもなかなか続かない。でも続ける。コレが商売。ほんのり反省…でした。

 さて、福砂屋本店にてカステラと最中を宅急便でお願いして、お姉さんとはここでお別れ。どうもお世話になりました。刈谷においでの際は是非案内させてください。

 一通り観光も済ませ、市内をうろうろ歩き回る。日本で一番古いと言われる眼鏡橋を見学、途中別の山車に遭遇。こっちは山車に子供が乗ってドンチャン!ここでも集金(お布施)です(笑)さてそろそろ駅へ向かおうかと思って歩いていると、あの有名な蛇踊りに遭遇。おぉラッキー!蛇は長崎市内の大手銀行に入っておりました。しばらくするとドンシャンの音と共に出てきました。そしてこれまた廻る廻る。道路向かいのお店の前でまた廻る。ちなみに外で廻ると1万円、中まで入ると3〜5万円だそうです。良い稼ぎに成ります。しかもよく見ると店の前の歩道にチョークで何か書いてあります。そう、どこの町の山車が来たか解るように成ってるんです。コレで集金漏れもありません(爆)

長崎を後に〜諫早〜雲仙道路

 蛇踊りも見られて大満足。またまた路面電車に揺られて長崎駅へ向かいます。長崎駅では角煮まんじゅう(豚の角煮を肉まんの皮で挟んだ物)を頂き、諫早へ向かいます。長崎から諫早へは各駅電車。行きの特急程では無いにしろ、こちらもお洒落な内装です。あまりの気持ちよさにチョイとウトウトしてしまいました。諫早でかっきーに起こされバイクへ乗り換えます。諫早からかっきーの実家までまたまたツーリングです。諫早を出てK41からR57へ。オイラはどうしても雲仙道路が通りたくてかっきーと別れ、愛野、千々石を経て小浜温泉から雲仙道路へ。ちょうど夕日が海に沈む絶好のタイミング。思わず写真です。気持ちの良いワインディングをクネクネ、ホント九州の道は走りやすいですねえ。しばらく走ると雲仙温泉に出ます。そして、これまた雲仙地獄!別府にも負けるとも劣らない、素晴らしい景色です。もちろん写真、写真。さらにR57を下り。かっきーの待つ「道の駅みずなし本陣ふかえ」へと向かいます。オイラは昨日の疲れもありゆっくり温泉に…と思ってたのですが、以前あった温泉は無く、少々無念。かっきーは「家の風呂さ入りよって…」と言ってもらったんですが、何となく大きな風呂でゆっくり療養したいところ…地図で原城温泉を発見、ココなら往復しても大した距離じゃない。とりえあえずかっきーの実家を教えてもらい、ひとっ走り。原城へと向かうのでした。

チョイと温泉までひとっ走り

 途中給油。スタンドのお兄さんに原城までの距離を聞くと20キロくらいとのこと。ロングツーリングって言うのはホント時間と距離の感覚が麻痺します。20キロ何てすぐすぐ…あっという間に到着です。ですが、不安なことが一つ。日帰り入浴が出来るかどうかです。時刻は7時を過ぎ、普通の旅館なら日帰りは無理でしょう。断られたらどうしよう…そうだ、断られたら泣き就こう。「オイラは愛知県から来て…ココの温泉が良いと薦められて…どうしてもこの温泉に入りたくて小浜を通り過ぎて来ました。お願い!お風呂入らせて〜」心の中で練習し、いざ受付へ。「日帰り入浴できますか?」「ハイそちらからどうぞ…」振り向くと立派な日帰り温泉施設が併設されていた。完璧!入湯料500円は安い!券売機で券を買い早速温泉です。

 ココの温泉は「原城温泉 真砂館」と言ってホントに気持ちの良い温泉でした。お湯はしっとりとして肌に吸い付くようなお湯。洗い場には清潔感溢れるシャンプーリンス、床は天然岩を組み合わせて作った後に滑り止めの加工。湯船の床も同様にノンスリップ加工。極めつけは脱衣場との境目は床が常に綺麗に保たれるように湯が流れています。そう、オイラ、いつも思うんですがせっかく綺麗に体洗ってさて出ようと思い、風呂の出入口に髪の毛とか落ちてて、湯をジャーっと流したりするんですが、こんな所まで気を使っているココの温泉はホント素晴らしい。脱衣場も清潔感たっぷりです。ス○ミの湯も見習ってもらいたい物です。

今夜はかっきーの実家で…大宴会(爆)

 さて、話が逸れましたが気持ちの良い温泉も入れ、満足。それと同時に空腹感が…急いでかっきーの実家に向かいます。そして、午後8時30分。やっとかっきーの実家に到着です。簡単に挨拶を済ませ、荷物を置かせていただき、応接間へ。すると乗り切らないくらいのお刺身、すし、もちろんビール(爆)早速かっきーと宴が始まりました。しばらくするとかっきーの弟夫婦&子供も交じってさらに宴会は続く…ビールが凄いスピードで無くなっていく。そして気づくと11時も廻り、頭も目も回っていた(爆)結局あまり食べる事無く、ビールでお腹が膨れてしまって…あぁ、せっかく料理をこんなにたくさん準備していただいたのに、ごめんなさい〜
ツーリングデータ 本日の走行距離 285km、

経費 8975円
 
交通費(高速、有料道路代)
 
 150円(有料道路)920円(鬼池〜口ノ津)1400円(電車)
 
ガソリン代 2205円(20.50リットル)
 
食費 0円(と言うよりかっきー宅にてごちそう&お姉さんにゴチッ)
 
酒代 0円(と言うよりかっきー宅にてごちそうに・・・)
 
宿泊費 0円(かっきー実家)
 
温泉 600円 (真砂館)
 
お土産 3500円(福砂屋)
 
その他(コンビニなど)
  
200円(コインロッカー)


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